未踏作業日誌――余計なもの作るよ!

未踏の作業日誌的なものを書きましょうということで書くことにしました.余計なことばっかりしています.

実家でグダグダして博士OBの人に進捗報告した話

水曜日に両親が結婚記念日とかでご飯に誘われたので,ご飯を食べるついでに家の猫をモフりに行く.どうやら覚えてくれていたらしい.帰るのが面倒くさくなって4日ぐらい映画見たりしながらぐだぐだ過ごした.

土曜日は博士OBの人が進学祝いを兼ねて大学に来るとのことなので,その人としばらくお話をする.論文は追試可能な方法を記述したマニュアルだという知見を得たので,論文を書くときはなるべく意識しながら書きたい.

未踏繋がりで後藤さんと知り合いなら半年ぐらい産総研で修行するのはどうかという提案を頂いて,ちょっと産総研について調べてみることにする.まずは実績を残したい.

ここしばらく,寝起きだけ微熱が出て大変な思いをしている.起きるときどうしてもだるいので,どうしても睡眠時間が10時間を超えてしまう.研究室に誰も居ないと会話する機会がほとんどなく,笑うこともほとんどない.最初は風邪で,ウイルスか細菌がまだ巣食っているのだろうと思ったものの,毎年この時期は微熱が引かないので,たぶん自律神経失調症とかその辺りなんだろうと思う.4月に入れば研究室に人がいるようになるし,それだけ会話することも増えてくるので体調は回復するはず.

Octave Vector法の再現率を向上させるべく,最小二乗法の導入を検討してみる.最小値と最大値の間で正規化して適当な閾値を設けるものの,弦がネックかボディの振動に影響を受けて音が唸るパターンは失敗することが実験でわかった.記録は取れてない.他にも,色々なパターンで問題が発生するため,閾値だけだと不十分だということがわかった.しょうがないので,なるべく軽い手法について検討してみたところ,最小二乗法がO(N^3)(N=12)で解決可能だということがわかったので,これをテストしてみる.

僕の研究の最大の目標はリアルタイムで和音認識を行うことで,このリアルタイムを抜き取った場合,既存の論文は後藤さん辺りが既にやっていたりする.例えば,NMFで音響信号を分離したり,Specmurt分析などなど,先の先の手が打たれていたりする.これらの手法の問題点はリアルタイムだとできない.1フレーム16ms以下で動作するシステムを構築して,インタラクティブな音楽システムへ一歩踏み出したい.

僕の大学にある二次元ピックアップを使えば,そのようなシステムを作ることは簡単かもしれない.弦ごとに独立したピックアップがあり,かつそのピックアップの二次元的な弦振動まで取れるものはなかなかない.しかし,二次元ピックアップはお金がかかる.ピエゾ素子は1個作るのに4個必要で,ブリッジも専用のものに加工しなければならない.素材も凝ってるわけではないので,楽器が持つ良さを削いでしまう恐れがある.そしてお金.

そういうこともあるので,オーディオ・インターフェース一つで,音響信号から和音推定を行うものを作りたいということになる.Rolandが既に複数のピックアップを使ってギター打ち込みできるようになるハードウェアを出しているけれども,物理的な加工とお金が必要になる.高校の頃の僕が喜びそうなものを作りたい.あわよくば,高校の頃の僕が,それをきっかけにプログラムを書き始めるレベルのものを作りたい(高校生の頃は色々な言語を覚えるだけで,AO入試以外で何も作ってなかった).

ひとまず,和音が認識できれば,演奏内容をリアルタイムで解析できるようになるし,演奏者と協調動作することも可能になると思う.そうすれば,練習は孤独なものにならなくなるかもしれない.練習がもっと楽しくなれば,もっと楽器をやりたくなるに違いない.もうちょっと頑張ろう.